一口に展示会と言っても、数万人規模の一般来場者が集まる大規模なものから、関係者だけで行う小希望なものまで多岐にわたります。企業が出展する展示会においては、出展ブースの企画、施工、運営は広告代理店が行なうのが一般的です。小規模のイベントであっても、多くの場合、競合プレゼンテーションによって扱い代理店が決定されます。展示会とは、広告代理店にとっては広告予算の受注につなげる上での試金石となるものです。大手クライアントになりますと、広告予算の規模は数億円にも上りますので、広告代理店も例え小規模なイベントであっても全力を尽くすのです。展示会を広告予算の受注の試金石と位置付けるのには理由があります。実は展示会の仕事では利益が出ないのです。展示会の仕事はクライアント企業の予算が最初から決まっている状況で受注しますが、予期しない支出が次から次へと出てくるにのです。それにもかかわらず、予算が当初の金額から増えることはありません。通常は追加で支出されるお金はすべて広告代理店の負担となります。例えばブースの設計施工に関しては、当初予定されていなかったものが追加されていきますし、ブースの設営時や撤去に際しては、作業員の飲食代や諸々の経費が加算されていきます。このようなことから、イベントでは最終的にはほとんど利益がなくなってしまうのです。しかし、そのような状況にあっても広告代理店がイベントの仕事を受けるのには理由があります。まず一つ目は、ブースを出展しているクライアント企業では、イベントの当日に必ず会社の上層部が視察に来ることです。時にはクライアント企業の社長が視察に来ることもあります。その時、上層部の人は自社の担当者に対して、このイベントはどこの代理店が仕切っているのかを確認することがよくあります。広告代理店としてはクライアントの上層部の耳に自社の名前がインプットされるわけです。さらに、視察に来た上層部の人と名刺交換をすることも容易になります。クライアント企業の社内では、なかなか名刺交換ができないような上層部の方であっても、イベント会場という気安さから広告代理店との名刺交換に応じることが多いのです。また、イベントの期間中は、朝から夜まで一日中クライアント企業の担当者と一緒に過ごすことになりますので、普段聞くことができない情報を得ることができます。このようなことが大規模な広告予算が掛かったプレゼンテーションに生きてくるわけです。

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